「ニートが就職するのに資格は必要?」
「資格は意味ないって聞いたけど……」
ニート経験のある人が就職活動をする上で、資格を取るべきかどうかは悩みどころですよね。
結論、ニートが就職する上で、資格は基本的に不要です。
明確な理由や、資格なしでも就職できる方法があるからです。
ただし、仕事の種類によっては最低限必要な資格もあるため、本文をチェックして就職活動を効率良く進めましょう。
重要ニートの人の就職活動に資格は不要ですが、空白期間があると正社員として採用されるのは難しいです。
しかし、学歴や職歴などが問われない派遣社員なら、就職できる可能性が高いです。
「ランスタッド」などで仕事探しをすると、一気に就職が決まる場合もあります。
まだ派遣会社に登録していない人は、「ランスタッド」などに登録して、これ以上空白期間が延びて不利になるのを防ぎましょう。
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ニートが就職するのに資格は意味ない理由
資格なしでも就職できる仕事はたくさんあるから
世の中には、無資格で応募できる仕事がたくさんあります。
このことが「ニートに資格は意味ない」といわれる理由の一つです。
実際に、大手求人サイトのIndeedを利用して、無資格で応募できる求人の数を調べてみました。
その結果、126万3,000件以上の求人がヒットしました。
無資格で応募できる求人の数
参考:Indeed
資格を取れば就職に役立つ可能性は確かにあるものの、職種などにこだわらなければ、仕事は多くあることがわかります。
企業は資格をそれほど重視していないから
企業が正社員を採用する際に、資格の有無をあまり重視していないことも「資格は意味ない」といわれる理由です。
厚生労働省の資料を見ると、企業が正社員を採用するにあたって資格の有無をそれほど重視していないことがわかります。
正社員を採用するにあたって重視した点
(複数回答)
※厚生労働省の「平成30年若年者雇用実態調査の概況」をもとに作成
※中途採用者に対して重視した点を抜粋
反対に、資料からは企業が仕事への意欲・チャレンジ精神、コミュニケーション能力、マナー・社会常識を重視していることも読み取れます。
これらは、ニートの人も意識や努力次第で変えられる部分です。
そのため、資格を取らなくても、ニートは就職できる可能性が十分あるといえます。
ニートは資格取得よりも就業経験を積むことを優先すべき
ニートの人は資格取得よりも、できるだけ早く就業経験を積むことが大切です。
資格取得には一定の時間がかかり、空白期間が延びて今以上に就職が難しくなるからです。
ニート経験があると「資格を取って確実に就職できるように」と考えるかもしれません。
しかし、企業は資格よりも実務経験を重視するため、最も優先すべきは就業経験を積むことです。
そして、ニートの人が最初から正社員を目指すと、空白期間がネックとなって不採用の連続になる恐れがあります。
その一方で、派遣社員なら経験や資格などが問われないため、ニート経験があっても就職が決まりやすいです。
「ランスタッド」などの派遣会社は未経験歓迎の求人が多く、ニートの人も採用されやすくておすすめです。
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ニートの就職に最低限必要なおすすめ資格4選
ニートの就職に「資格は意味ない」といっても、仕事の種類によっては事前に取っておかなければならない場合もあります。
また、ニート経験をカバーする意味で取得しておくべき資格もあるため、最低限必要なものを4つ紹介します。
普通自動車免許
普通自動車免許とは、いわゆる「車の免許」のことです。
一般的に車の免許といえば、普通自動車免許を指します。
車の運転ありきの仕事の場合、必ず取得しなければなりません。
また、普通自動車免許を取れば、原動機付自転車(50cc以下)も運転できるようになります。
ただし、タクシーや2t以上のトラックなどは別の免許が必要になるため、運転できません。
受験資格 | 18歳以上 |
取得費用 | 約25~30万円 |
平均取得期間 | 約1~5ヶ月 (個人差あり) |
合格率(※) | 76.8% |
資格が役立つ職種 | 営業、配送ドライバー など |
※出典:警察庁「運転免許統計」
ビジネス実務マナー検定
ビジネス実務マナー検定は、社会人としての基本的なルールを身に付けることを目的とした資格です。
社会人経験が不足しているニートの人には、特におすすめの資格といえます。
ビジネス実務マナー検定を取得すると、社会人が仕事をする上での適切な判断・行動力、人間関係、マナー、話し方などを身に付けられます。
受験資格 | 特になし |
取得費用 | 1級 7,800円 2級 5,200円 3級 3,800円 |
平均取得期間 | 約1~2ヶ月 |
合格率 | 1級 44.3% 2級 61.4% 3級 73.1% |
資格が役立つ職種 | 全職種 |
※出典:公益財団法人 実務技能検定協会「受験者状況 第66回 5.11.19 の結果」
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
MOSとは、パソコン作業で使用するMicrosoft Office製品のスキルを証明する資格です。
Microsoft Office製品にはWordやExcel、PowerPointなどがありますが、これらを一定レベルで操作できることを証明します。
パソコン作業がメインとなる仕事を希望する場合は、取っておきたい資格の一つです。
受験資格 | 特になし |
取得費用 | 一般レベル (Word、Excel、PowerPoint、Access、Outlook) 各10,780円 上級レベル |
平均取得期間 | 約1ヶ月 |
合格率 | 非公開 (目安:一般レベル 約80%、上級レベル 約60%) |
資格が役立つ職種 | 事務職、営業職、パソコンのインストラクター、データ入力業務 など |
日商簿記
日商簿記とは、日本商工会議所と各地の商工会議所が実施する簿記検定試験のことです。
簿記検定には日商簿記、全経簿記、全商簿記の3つがありますが、その中で日商簿記は最も知られた種類です。
日商簿記を取得することで、企業の経理事務に欠かせない会計知識を身に付けられます。
事務職の中でも、会社のお金を管理する経理事務を目指したい人は、日商簿記を取得していれば強みとしてアピールできます。
受験資格 | 特になし |
取得費用 | 1級 8,800円 2級 5,500円 3級 3,300円 |
平均取得期間 | 1級 約1ヶ月 2級 約4~6ヶ月 3級 約10ヶ月 |
合格率(※) | 1級 10.5% 2級 22.9% 3級 40.7% (統一試験の合格率) |
資格が役立つ職種 | 事務職、営業職、会計事務所、税理士事務所 など |
ニートが資格を取得するときの注意点
必ず就職できるわけではない
資格を取ったからといって、ニート経験のある人の就職が約束されるわけではありません。
資格はスキルを証明するもの、でしかないからです。
記事冒頭でも紹介したように、正社員を中途採用する際、企業は仕事への意欲・チャレンジ精神、コミュニケーション能力、マナー・社会常識などを重視する傾向があります。
これらの面で採用担当者からネガティブな印象を持たれてしまえば、資格を持っていても採用は遠のきます。
そのため、資格を取っただけで満足しないように注意しましょう。
就職活動も同時に行う
資格取得には一定の期間がかかるため、就職活動も同時に行うことが重要です。
資格取得ばかりに力を入れてしまうと、それだけ就職するのが遅くなる恐れがあります。
結果的にニート期間が延びることになり、採用担当者に与える印象も悪くなるかもしれません。
また、一般的に年齢が高くなるほど就職するハードルも高くなるので、資格取得を考えたときは、就職活動と同時進行させるようにしましょう。
資格取得には時間と費用がかかる
資格を取るためには、一定の時間を勉強にあてなければなりません。
それに、資格取得には受験料だけでなく、教材の購入費用や講座の受講料がかかる場合もあります。
すでに空白期間があるニートの人が、資格取得のための勉強で時間がかかれば、今以上に就職しにくくなります。
そもそも収入のない状態では、受験料などを用意するのも難しいでしょう。
ニートの人は、こうした時間と費用がかかることも含めて、資格取得を考えなければなりません。
ニートが資格なしで就職するコツ
ニート期間をできるだけ短くする
ニート経験があると、企業の採用担当者から「嫌なことがあると簡単に辞めそう」「やる気がなさそう」といったネガティブな印象を持たれる場合があります。
そのため、ニート期間を可能な限り、短くすることが重要です。
以下の画像のように、フリーター期間が長くなるほど就職率が下がるというデータもあるため、就職活動はできるだけ早く始めましょう。
未経験歓迎の求人に応募する
ニートの人の就職活動では、手当たり次第に求人を探すのではなく、未経験歓迎のものを選ぶことが重要です。
未経験歓迎の求人は、専門的な知識や経験が問われないので、ニートの人も採用されやすいです。
業務内容は、マニュアル化された単純作業や、簡単な事務などの場合が多く、初心者でも始めやすくなっています。
未経験歓迎の求人が多い職種は、工場作業や事務、営業などです。
なお、以下の派遣会社では、未経験歓迎の工場系求人を多く取り扱っているので、ニートの人も就職しやすくておすすめです。
正社員にこだわらない
就職活動をする場合、収入や雇用の安定を考えて、正社員に絞って求人を探す人が多くいます。
しかし、ニート経験のある人は、正社員にこだわらずに就職活動を進めた方が良いです。
ニートは他の人よりも就職すること自体が難しく、正社員にこだわることで、空白期間がさらに延びてしまう恐れがあるためです。
そのため、まずは雇用形態は絞らずに、職歴を作ることを優先しましょう。
資格なしニートにおすすめの就職方法
就職活動では、仕事に役立つ資格や経験がないと、採用されにくいという現実があります。
しかし、資格や経験などが問われない派遣社員なら、無資格のニートの人も就職しやすいです。
「ランスタッド」などの派遣会社では、すぐに仕事が決まることもあるため、空白期間が長くなるのを防ぎやすいメリットもあります。
また、「ランスタッド」などでは、給料の前払い制度が利用できるので、ニートの人のお金に関する悩みも解決しやすいです。
今の生活から一刻も早く抜け出したい人は、「ランスタッド」などの派遣会社に登録するところから始めてみましょう。
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ニートが資格取得を考えた場合によくある質問
ニートは何歳まで許される?
目安となる年齢は、34歳です。
厚生労働省がニートを「15~34歳で働いていない or 働く意志がない者のうち、通学や家事もしていない人」と定義しているためです。
また、30歳を超えると、一定のスキルや経験が求められるようになるので、年齢を重ねるごとに、就職するハードルは高くなります。
参考:厚生労働省「ニートの状態にある若年者の実態及び 支援策に関する調査研究 報告書」
ニートの社会復帰率は?
労働政策研究・研修機構の資料によると、1年前にニートとして過ごしていた人の社会復帰率は、38.5%です。
その一方で、ニートから抜け出せない人が40.5%います。
ニートのうちにやるべきことは何?
社会復帰を考えている場合は、早めに就職活動を始めることをおすすめします。
空白期間が長くなると、それだけ就職が難しくなるためです。
ただし、最初から正社員を目指すと採用されない可能性が高いため、まずは資格や経験が問われない派遣社員から始めてみるのがおすすめです。
ニートを35歳以上で続ける人のことを何と呼ぶ?
一般的に、中年ニートや中年無業者と呼びます。
35歳以上でニートを続けていると、就職しにくくなるだけでなく、親が年老いて現在の生活を続けられなくなるリスクも高まります。